午前三時の無いものねだり

午前三時の空ろな時間
ふと、古が探りたくて
誰かに甘えてみることにした。

　　

あのね！
　　
転がったんだ、お団子が
　　
そしたらね、笑ったんだ・・・おばあちゃんが
　　
アハハ、アハハって沢山有る顔のシワを
　　
もっともっと沢山にして
　　
まるで弥勒菩薩の様だったよ
　　
おばあちゃん、いつも言ってたよね？
　　
直ぐに食べちゃえば平気だよ！って
　　
だから食べちゃおうか！！
　　
そしたらね
　　
すごく嬉しそうに言ったんだ・・・それがいい！って
　　
うんうんて首を何回も縦に振って・・・
　　
ねえ、おばあちゃん

あの日のようにお団子を転がすから
　　
また、一緒に食べよ！
　　
ねえ！・・・おばあちゃん
　　
　　
　　
私はあなたとの思い出が記憶に有りません
幼いときにお別れをしたから・・・
でも、繰り返し繰り返し
こんな夢を見ています
きっと何処かであなたは私を
愛してくれていたのだと、そう思います
そして
夢の中で思い出作りをしてくれているのだと・・・
今、私はだんだんあなたの年に近づいてきました
私は今、あなたの笑顔に近づくこと・・・
出来ていますか？
　　
　　
オヤスミ。